聖書朗読:ルカ10:25~37
みんなは、血を流して倒れている人を見たらどうしますか? 今読まれた聖書では、祭司やレビ人は気がついたけど、何もしないで行ってしまいました。
14年前に、秋葉原でたくさんの方が怪我をして亡くなられました。とてもとても悲しい出来事でした。その時、よきサマリア人みたいに、怪我をした人を助けようとした人もいました。今日はそのお話をします。
福岡からオーディオの買い物に来ていたお医者様は、学会と言ってお医者様のお勉強に東京に来ていました。救急の時のどうしたらいいか?(日本臨床救急医学会総会)のお勉強会に来ていました。JR秋葉原駅を出ると、逃げ惑う人たちが目に飛び込んできました。
「何があったんだろう?」
みんなが逃げるのとは逆の方向に行くと、道路に若い男の人が倒れていました。包丁で刺された傷があって、たくさんの血が流れていました。携帯で119番、救急車を呼んだけど、つながりません。1〜2分すると、男の人の呼吸が止まってしまいました。心臓マッサージを始めながら、人工呼吸をするためのマスクを持っている人を探しました。そこに、消防のお仕事をしている駆けつけ、人工呼吸を始めました。看護師の女に人も助けに入りました。まもなく、男の人は自分で呼吸をするようになったけど、脈(手首に指を当てても血が流れていません)がありません。呼吸もすぐに止まってしまいました。
やっときてくれた救急隊員は「心肺停止(心臓も呼吸も止まっています)」と言いました。その時、お医者様は、他にもたくさんに人が怪我をしていることを知りました。お医者様は、男の人のために病院まで一緒に行きましたが、亡くなってしまいました。
お医者様はその時の気持ちを言ってくれました。
「お医者さんの私でも、足がガクガク震えて怖かったです。でも、通りがかりの普通の人も助けようとしているのに感動しました。できるだけ助けようとしました。誰かが倒れている、救急の時に、どうしたらいいか? みんなに考えてもらえるようになって欲しいです」
神父さんは、よきサマリア人のお話と同じだと思いました。 怪我をして血を流して倒れている人を見たら、どきっとする。怖くなる。
「知らない人だから」「私はお医者様じゃないから」そのまま、通り過ぎることもできます。祭司やレビ人はそうだったね。
でも、「何かしてあげたい!」「何とか助けてあげたい!」よきサマリア人になることもできます。
秋葉原の事件は、とても悲しい出来事でした。でも、お医者さん、消防士さん、看護師さん、お買い物に来た普通の人。サマリア人もたくさんいました。駆け寄って「大丈夫ですか?」「もうすぐ救急車が来ますよ!」と声をかけたり、血を止めようと一生懸命の人がいました。
「行ってあなたも同じようにしなさい」
5つ離れた駅でイエス様が言われたことをした人たちがいました。とても悲しい事件だったけど、よきサマリア人がたくさん現れました。
「行ってあなたも同じようにしなさい」
「えっ!こんなことになってる!」「みんな逃げてる。」・・・
今の教会のお友達には危ないと思う。でも、そういう時に、助けようとした人がいたことは覚えていて欲しい。
辛いこと、悲しいことが起きた時、何とかして助けてあげたい、そう思う人が必ずいます。
神父さんはそうなりたいし、教会のみんなにもそんな気持ちを持って欲しい。
「行ってあなたも同じようにしなさい」
自分がお手伝いしても助からないかもしれない。でも、勇気を出してみる。お医者様のような、よきサマリア人をお手本にしましょう。
「医師である私も足がすくむ状況だった」。小山さんは悲惨さを振り返る。「その現場で、一般の人も救護に参加していたことに感動した。今後も救護活動の認識が広まってほしい」と言った。
ミサ中に侍者任命式・侍者更新式が行われました。
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