カナの婚宴での、マリア様には素晴らしさが3つあります。
1.全体に目を向ける
カナの婚宴では、台所で働く人、給仕をする人などがたくさんいましたが、マリアだけが全体を見回して何か不足していないか観想の目で眺めていました。マリアには、自分の役割だけでなく、全体を見回せる霊的な視野の広さがありました。同じ特徴が小さきテレジアにも見られます。
小さきテレジアの自叙伝に次の言葉があります。「私は陽気な少女でしたが、同じ年頃の少女たちが夢中になる遊びに加わることはありませんでした。遊び時間になると私は校庭に立つ樹木に身をもたせて、そこから全体を一瞥し、深く物思いにふけるのでした。」(聖テレジア 原稿A,115)
2.物事に深入りする
ぶどう酒が足りなくなっているのに気付いた人は他にもいたかもしれません。気付いても、もう十分盛り上がったから「この辺でお開きを」と普通なら考えるでしょう。でも、マリアはプラス・アルファを求めました。もっと、婚宴を喜び満たしたいと考えました。用意されたぶどう酒がなくなれば終わりと考えないで、自分の役目を越えて婚宴に深入りしました。
3.動じない
マリアはイエスに「ぶどう酒がありません」と短く伝えます。イエスはすぐに対処するようには見えません。どちらかというと突き放す態度を取ります。でも、マリアは召使たちに「この人が言いつけたらその通りにして下さい」と言いつけます。マリアは、自分の息子が場に必要なことを満たしてくれると信じていました。イエスの反応が今一つでも、状況が悪くても動じません。言うべきこと、すべきことを淡々としていきます。
マリア様は、全体に目を向け・深入りし・主を信頼して動じません。この態度を倣いましょう。 教会・社会全体を見回し、弱っている人・困っている人を見つけ、気がついたことを知らせましょう。どうすればいいか適当な人に報告し力添えを求めましょう。 自分たちだけで祝宴を楽しむのではなく、加わりたくても加われない人、ぶどう酒の喜びに与れない人に恵みを届けましょう。
Comments