福音朗読:ヨハネによる福音書2:19〜31
復活したイエス様が、現れてくださった時、トマスは仲間と別のところにいました。トマスは寂しい気持ちになりました。
「あの方の手に釘の跡を見、この指を釘跡に入れてみなければ、私は決して信じない」
トマスは、本当はイエス様を信じたかった。イエス様からゆるしてもらいたかった。でも、悔しくて寂しかったから、「決して信じない」と言ってしまいました。
初聖体を受けるお友だちは、復活徹夜祭の前にゆるしの秘跡を受けました。ゆるしの秘跡は、心の中でずっと「ごめんなさい」を言いたいけど、なかなか「ごめんなさい」を言えない、心が苦しい時にします。
神父さんは、去年の今頃、大好きだったお父さんが亡くなりました。お父さんは、神父さんに野球を教えてくれたり、お仕事のことも教えてくれました。お父さんは、神父さんに、パパになって孫の顔を見せてくれるのを楽しみにしていました。
でも、「神父さんになりたい」と思ってお父さんに打ち明けました。お父さんは、「びっくりしました。」考えて、悩んで・・・「よく考えたのなら仕方ない。でも違うと思ったらいつでもお家に帰ってきなさい。ここがお前のお家だから」と畳を叩きながら言ってくれました。
それから10年経って、神父さんになる叙階式にお父さんとお母さんが見に見てくれました。このイグナチオ教会にいっぱいの人がお祝いに来てくれました。
でも、神父さんの心の中には、お父さんに「ごめんなさい」の気持ちがずっとありました。「いつか言おう」「いつか言おう」と思っているうちに時間が過ぎてしまいました。
一年前の聖金曜日の日、お父さんは病院のベッドにいました。だんだんと弱くなっているお父さんに、「ごめんなさいを言えるのは今しかない」と思って勇気を出しました。
「お父さんの望んでいたことができなくてごめなさい。神父さんになることをゆるしてくれてありがとう」
するとお父さんは左手をあげて「いいよ、気にするな」と言ってくれました。
お父さんは、ゆるしてくれていました。神父さんになることも認めてくれていました。心が軽くなって、晴れやかになりました。
復活したイエス様に会えた、トマスもきっと同じだったと思います。
心の中でずっとイエス様に「ごめんなさい」を言いたかった。イエス様にゆるしてもらいたかった。でも、自分だけ仲間はずれみたいで、悔しくて、「決して信じない」とイエス様に言ってしまいました。 イエス様は、トマスの心を軽くしてあげたくて、特別にトマスに現れてくれました。
イエス様も、神父さんのお父さんも「気にしなくていい」とゆるしてくれました。
「自分のやりたいことを頑張りなさい」と応援してくれました。
今日みんながいただく、ご聖体は「気にしなくていい、やりたいことを頑張りなさい」というイエス様からの応援です。みんなはリーダーから、ご聖体大切さをお勉強しました。ご聖体は、十字架につけられる前の晩に、イエス様が体を捧げて弟子たちを愛してくださったしるしです。
嬉しい時にイエス様が一緒にいてくれる、心が重くなったらイエス様がゆるしてくださる、心が弱くなったらイエス様が励ましてくださる、たくさん・たくさんの体験をします。これから大人になって、おじいちゃん・おばあちゃんになるまでたくさんの体験をします。ご聖体は見るんじゃなくて、いただいて、食べてお腹の中に入ります。
みんなが食べるご飯は、体を強くして大きくしてくれます。イエス様の体、ご聖体は、希望と信仰、愛を増やしてくれます。ご聖体を、いただくとみんなは変わっていきます。知らない間にイエス様に似てきます。心配そうなお友達を見たら「何かお手伝いすることない?」と声をかられるようになります。戦争が早く終わりますように、一生懸命お祈りするようになります。
ご聖体をいただくのは嬉しいですね。嬉しい気持ちを家族、リーダーに、そしてイエス様に伝えましょう。そして、イエス様を喜ばせることをたくさんしていきましょう。
初聖体、おめでとうございます。
Yorumlar