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年間第20主日

福音朗読:ヨハネによる福音6:51〜58


 

「わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、永遠の命を得る。

わたしはその人を終わりの日に復活させる。」


この言葉にユダヤ人たちはつまずきました。イエス様の真意がわかりませんでした。イエス様との会話はすれ違いでした。

2024年8月18日 年間第20主日ミサ

2004年に制作された「パッション」という映画では、十字架の刑に処せられている場面と、最後の晩餐の場面が交互に映し出されます。


最後の晩餐で イエス様の遺言

「互いに愛せよ。私があなたがたを愛したように 互いに愛し合いなさい。

私を信じなさい、私は道であり真理であり、命である。」

「私を通らなければ父の元には行けない」


手に釘に打ち付ける場面は目を背けたくなります。もんどりうつイエス様。十字架をひっくり返す場面・・・


そして「これを取って食べなさい。これはあなたがたに与える私の体だ」(聖体制定 愛の形見)


酷い、十字架が立てられるシーンが続きます。


「これを取って飲みなさい。

これは新しい契約の血。罪が赦されるよう、多くの人のために流される。

私を思ってこれを行いなさい」これを私の記念として受けなさい。


群衆の笑い声 お前が神の子なら自分を救ってみろと罵倒します。


最後の晩餐(ご聖体)は、十字架の痛みとセットです。自分の命をお捧げする覚悟があって最後の晩餐があります。自分の体と血を罪の贖いとして捧げる覚悟があって、ご聖体があります。ご聖体はイエス様の愛の形見です。でもユダヤ人たちはイエス様の言葉を理解できませんでした。


「わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、永遠の命を得る。」

ご聖体はイエス様からの愛の形見です。有り難さを感じましょう。


2024年8月18日 年間第20主日ミサ


ご聖体を受けて人生が変わられた方をご紹介します。(娘さんたちのお言葉です)


 

英文学の仕事をしていた父は、自分の信念や理想が揺らぐことはほとんどなく、むしろ頑固なまでにこだわり続けて生きていました。でもそのこだわりの故に、前に進みたくても進めないこともあったように思います。そんな父が病院で最後の治療の選択をしたあと、洗礼を受ける決断をしました。


一生働いてきた父が、人生の最後に、ご聖体を受ける決断をしてくれたことが、どれだけ大きなお恵みだったかを感じています。


地上の食べ物はだんだんと受け付けなくなってきていた父でしたが、ご聖体が信仰の飢えと渇きを癒していただき、永遠の共同体に入ることができ幸せでした。


病院での洗礼式で、父が生きている間に初めていただいたご聖体、そしてそれがこの世で唯一のご聖体。でも、そのご聖体のおかげで、母と娘二人、私たち家族は永遠に一つになれたように思います。


父は目に見えて、洗礼の後、穏やかになりました。生まれ変わって、神の国を見る準備をしていたのでしょう。 受洗の後に穏やかになったのは、死を乗り切る力を神様が父に与えてくださったからでしょう。


父が最後に生まれ変わる勇気を持ってくれたことは、父から家族への最後の大きなプレゼントだった気がします。


 

「わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、永遠の命を得る。わたしはその人を終わりの日に復活させる。」

このご家族の体験と響き合うように感じます。


カトリック教会には聖櫃があります。ここからは聖櫃のお話です。


聖櫃(せいひつ)のイエスのつぶやき

(一部表現を変えています) フランシスコ会司祭 小高 毅『旅人の糧 ご聖体』ドン・ボスコ社 2004年 P 26〜29


わたしはいつも待っている 病気で苦しむわたしの友のもとに運ばれることを ミサに出られない病床の友を力づけることを わたしはいつも待っている 死に臨むわたしの友の最後の糧となることを 死は恐れるに足らぬこと わたしは死に勝ったと告げることを わたしはいつも待っている この世の苦しみの中で力尽きたわたしの友が わたしの前でその苦しみを吐露し、わたしが共に苦しむことを それによってその苦しみが軽くなることを わたしはいつも待っている あの放蕩息子のように父のもとを去ったわたしの友が 父のもとに帰るために わたしを訪れることを わたしはいつも待っている わたしの苦しみが友のためのものであったことを わたしが友のためにいのちを投げ出す用意があることを悟ってくれることを わたしはいつも待っている これまでも、今も、これからも わたしはいつも待っている 幸せに満たされたわたしの友が 父を賛美するためにわたしのもとを訪ねることを わたしはいつも待っている 40度を超す暑さの聖堂、聖櫃の中で 一日中 この聖堂で、わたしはいつも待っている。

「わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、永遠の命を得る」

と言われるイエス様は、聖堂でいつも待ってくださっています。


イグナチオ教会は、病気の方のところへご聖体をお持ちする用意もしています。最近お二人、今年度になって5名の方が病者のための聖体奉仕者に加わっていただきました。合計15名の奉仕者が「イエス様の体、ご聖体を運ぶ足」となってくださいます。イグナチオに所属でご希望の方は、教会事務室にご連絡ください。


「わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、永遠の命を得る」

ご聖体はイエス様の愛の形見。ミサに与る私たちが、ご聖体の有り難さを感じて拝領しましょう。 ミサに与れない方にも永遠の命の糧、ご聖体を拝領できるよう願ってミサを続けましょう。


2024年8月18日 年間第20主日ミサ 閉祭

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