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年間第21主日

福音朗読:マタイによる福音16:13〜20

 

今日はペトロの信仰の歩みについて考えます。

まず、誇らしく、イエス様から信頼を得ている箇所です。


ペトロの信仰の歩み

今日の福音でペトロは「あなたはメシア、生ける神の子」と、イエス様のことを的確に表現しています。

イエス様からも「私はあなたに天の国の鍵を授ける」と言われてその気になったでしょう。


けれども、今日の福音の続き(マタイ16:21)でイエス様は「人の子は多くの苦しみを受け・・・。」と受難予告をされます。それを聞いたペトロはイエス様を脇へお連れして、「いさめ始めます。」ペトロは旧約で育っているので、王と言えば君臨する王です。イメージと違ったから「そんなことがあってはなりません」と否定します。ペトロは動揺しています。


そのあと、主のご変容の場面17章でペトロは「私たちがここにいるのは素晴らしいことです。仮小屋を3つ建てましょう。」と気の利いたことを言います。自分が弟子のリーダーいう自覚を持っています。


受難が近づき、イエス様が兵士に捕まえられた場面では「主よ、剣ならここに2つあります。」(ルカ22:38)と戦うつもりでいます。


ペトロは、命に代えてもイエス様を守ろうとしていました。自分がイエス様を守る、自分が主役になる気になっていました。 

そんなペトロにイエス様が思いもかけないことを言われます。 「ペトロ、言っておくが、あなたは今日、鶏が泣くまでに、三度私を知らないと言うだろう」(ルカ22:34)

ペトロはまさかその言葉が実現するとは思っていませんでした。自分はイエス様を守る、他の弟子たちが逃げても自分は最後まで戦うつもりでいました。


けれども、それは思い上がりでした。ペトロは謙虚さを失っていました。弟子のリーダーを履き違えていました。


イエス様の弟子の条件は、神様の慈しみ、赦しを受け入れることです。正義感に駆られることではありません。謙虚さのないペトロに弟子の資格はありません。弟子のリーダーになるには、イエス様のように無限に赦さなければなりません。

辛いレッスンでしたが、逃げ去ってしまうことでペトロは本物の弟子になりました。裏切ることが、弟子のリーダーになるのに必要な体験でした。逃げ去ってペトロは、イエス様の本質を知りました。イエス様は責めたり叱ったりしないでゆるす方、純粋な愛そのものだとわかりました


自分が命懸けでイエス様を守るのではなくて、イエス様が命に代えて自分を赦してくださった。

思い上がった自分のために命を捧げて許してくださった。


その体験が、本物の弟子のリーダーになるために必要でした。面目丸潰れの体験をして、ペトロは弟子のリーダーになります。


私たちも思い違いをしがちです。自分はイエス様を代弁している、人に模範を示さないといけない、と思い違いをしてしまいます。


侍者の子どもたちから

私も弟子のリーダーをしている、と思い違いに気付かされる体験。

侍者会キャンプの分かち合いでの中高生のコメントです。


どうして侍者を続けるのか?

最初は、親の勧め、友だちから誘われた。

新侍者の子たちは「侍者の心得」を学びます

会衆のお手本になる。手をそろえてお祈りの姿勢を保つ

歌舞伎の黒子、邪魔させない、目立たない


月に一度だから辞める理由もない。子供の頃から始まって10年続いた。


一つは祭壇の近くで奉仕する憧れ、鐘を鳴らしたり・・・1つの活動を続けたい。それが侍者会、


侍者のお姉さん、お兄さんに、小さい子は新鮮、ドキドキしているのがわかる。こんな小さな子が頑張ってる。新侍者、こういうところがわかってないんだ、と発見する。


小さなミスは気にしない。完璧でなくても大丈夫。全部できなくていい、と励ます。


新侍者の保護者が香部屋の外で待ってる。中学生の私に「ありがとうございました」とお礼を言われる。 「初めは行きたがってなかった。でもやり終えた子供の表情がとても良かった。」と言われる。


高校生の私に「あの人、一緒に侍者した人だ。」と小さい子が言い寄ってくれる。


「次もしたくなる、自信持ってやってくれるように」と願って小さい子と一緒に侍者をする。


苦しいものとかじゃなくて、また次もやりたい。仕事と思うのではなく、好きでする、楽しんでするようになって欲しい。


中高生の侍者のひたむきで新鮮な思い。自分の体験を、小さな子たちに生かそうとする。

弟子のリーダーだと感じました。ペトロの歩みと重なるように思います。


侍者の子たちも静かに弟子のリーダーに育っています。


無限に赦されて、自分も赦すペトロの姿。また、侍者をする子たちの思いを心に留めて、新しい1週間を過ごしましょう。

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