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神さまの呼びかけ

年間第2主日 子どもとともにささげるミサ

第1朗読:サムエル記上3:3b〜10、19


 

少年サムエルは、神さまからの呼びかけをきちんと聞くことができました。みんなにも神さまから呼びかけがあります。神父さんも神さまからの呼びかけを聞いたことがあります。今日はそのお話をします。


神さまの呼びかけを聞いて尋ねるサムエル

神父さんのお仕事はお家を建てるお仕事でした。

最初に神さまから呼びかけを聞いたのは、難しい仕事をして、ほっとした時でした。5,000万円もする大きなお家の契約が取れてほっとした帰りの車の中でした。契約というのは「あなたの会社でお家を建てますよ」というお約束のことです。このお客様の契約が取れなかったら、大変なことになる。会社から「もうあなたは来なくてもいいですよ」と言われてしまうかもしれない。そんな心配がありました。夢の中では、お断りされてしまっていました。不安だったけど、実際は契約できて、ほっとしました。


「ああ、これで何とかなった」とほっとした帰りの運転をしている時でした。

そんな時、神様はなんて言ってくれると思う?頑張って、頑張って、うまくいった時、みんなならテストで100点取った時とか・・そう「よく頑張りました」と言ってくれると思ったら、神様は別のことを言ってこられました。


「あなたの仕事は他にある」


「えっ? ほめてくれるんじゃないの」

「別のお仕事?」

「もう10年もお家を売るお仕事してるのに、別のお仕事? そんなの考えられない」

と思って、そのまま運転してお家に帰りました。


それからしばらくして、今度はクレーム、と言ってお客様が怒り出してしまいました。お客様に「ごめんなさい」を言って許してもらって、仲直りをしたい。でも、わかってくれるだろうか?

心配でまた夢の中でもお仕事をしていました。なかなかお客様の気持ちは怒ったまま。どうしたらいいか?考えて、考えてお話ししたら、やっとわかってくれました。「柴田さんで最後までお願いします」と言ってもらえました。

ほっとして車を運転していたらまた声がしました。


「あなたの仕事は他にある」


神様は「よくがんばりました」じゃなくて、」また「あなたの仕事は他にある」と言われました。 「また、そのお話ですか? 前も考えたけど、もう10年もお家のお仕事をしているので他は考えられません。」と思いました。でも、2回も「あなたの仕事は他にある」と言われたので、真剣に考え始めました。

しばらくして大学生の頃に、「神父さんになりたい」と思っていたことを思い出しました。神父さんになって「ノルマ ノルマで苦しんでいる人のお手伝いがしたい」と思うようになりました。でも神父さんになるのは大変。時間もかかります。


お説教中、問いかけにたくさんの子どもたちの手が挙がります
問いかけにたくさんの子どもたちの手が挙がります

みんなに質問です。神父さんになる(哲学や神学のお勉強するんだけど)のに何年かかるでしょう? 


①「5年」 ②「7年」 ③「10年」


正解は10年です。全員が10年ではないけど、大体10年かかるんだね。みんなはお勉強好き?10年は長い? 短い? そう長いよね。長いし、途中でやめることになったらどうしよう?と不安になりました。その時、35歳。10年足すと45歳。たくさんお仕事できる時にお勉強やり直して・・・大丈夫だろうか? 心配になります。「無理、無理、やめておこう」と思いました。


そんな時、マリアさまが助けに来てくださいました。マリアさまは「お言葉通りになりますように」とずっとお祈りしてこられました。神父さんも、マリアさまみたいになりたいと思って「お言葉通りになりますように」とお祈りしてきました。だから「神様10年は長いです。お言葉ですが、やめておきます」とは言えませんでした。結局、お家を売るお仕事をやめてイエズス会に入りました。


 

神さまから、呼ばれる声が聞こえるのはどんな時か? 神父さんは3つあると思います。


2024年1月14日 年間第2主日・子どもとともにささげるミサ司式の柴田神父

1つ目:

もうこれ以上できないくらい頑張っている時。神父さんがお家を売ってる時は、夢の中でもお仕事している感じでした。「もうこれ以上無理」と頑張っているところに、神様は呼びかけてくださいます。神父さんがずっとお家を売るもんだと思っていたら神様は、「別のこと頑張った方がいいよ」と教えてくれました。


2つ目:

心を静かにする時間があること。神父さんはお家を売るお仕事に行く前にシスターの修道院で6時半の朝のミサに与ってからお仕事に行ってました。シスターが朝、お祈りする姿を見て、自分も心を静かにして、神様の声を聞こうとお祈りしていました。忙しい時に、神様の前で心を静かにする時間が大切ですね。


3つ目:

気晴らしに逃げない。「気晴らし」というのは、心が他所を向いてしまっていること。大人ならモヤモヤしたときを、お酒を飲んだり、ゲームしたり・・・そういうことしないで、「神様が大事なことお話しするかもしれない」と神様のお話を聞く準備をしていることが大切です。

今日は、神父さんのお話をしたけど、教会学校のお友達にも「神様からの呼びかけ」がきっとあります。サムエルのように「神様からの呼びかけ」聞くことができますように。


ミサの後、子ども向け防災訓練も行いました

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