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年間第11主日

マルコによる福音 4:26~34


 

1つ目のたとえ話についてです。 山口で入門講座に参加されていた農家の方に「どんな時に神様の働きを感じますか?」と尋ねたことがあります。すると「種をまいて、一週間して芽が出てくる時です。蒔くタイミングとか、蒔き方とかにもノウハウがない訳じゃないけど、神様が働いたからこそ、芽が出たと思っています」 


まだ、入門講座に通い初めの方が、このように言われたのでびっくりしました。イエス様は、わかりやすい例えで、神の国を語られたことを改めて感じました。

からし種と鳥、十字架のイラスト


人間としては、最善の環境を与えようとする。けれども、成長できるかどうかは、神様の働きによります。私はと言えば、カブトムシ。より大きくなるために努力します。年に10回くらい、糞を捨てて、新しい土を入れる、土替えをします。一人ですと3時間以上かかるところが今は一緒に作業してくれる方が増えて2時間以内になりました。けれども、全部を成虫になるわけではありません。生き物には神秘の世界があります。人間の努力の大切さと神様の働き、神秘の世界、両方で成虫になります。


2番目のたとえ話では、小さなからし種が成長すると、どの野菜よりも大きくなる、とあります。神の国も蒔かれるときは「小さい」ものでも、成長すると「大きなもの」となります。


またカブトムシの話になりますが、カブトムシの卵は、白くてお米の粒くらい。それがカブトムシ飼育マット(腐葉土)をモリモリ食べて大きいと40グラムの幼虫になります。そして、幼虫からさなぎになります。完全変態と言って、幼虫とは全く違う姿になります。先週、地下で育てていた幼虫がさなぎになりました。これから4週間後に成虫になります。成虫になると体重は半分くらいになります。脱皮した分軽くなりますが、飛ぶためにも軽い方がいいのでしょう。その20グラムのカブトムシは体重の100倍まで持ち上げます。20グラムの100倍、2キロのものまで動かす力があります。だから、飼育ケースの蓋を持ち上げて脱走することもよくあります。お米の粒くらいだったのが、2キロのものを動かすにまで成長する。からし種のたとえとぴったりするかはわかりませんが、初めは小さなものから、大きく成長する、力持ちになるのは一緒だと思います。




さて、イエス様は(共観)福音書の中で「神の国」「み国」という言葉を90回も口にしています。このことからイエス様が「神の国」にどれだけ憧れていたかがわかります。「神の国」「み国」を実現させたい、一心で今日もイエス様はたとえ話をされました。

 

神様の働きで成虫になるカブトムシは、7月にオスメスつがいでお渡しするときに献金していただいて、命からがら日本にきて生活に困っている難民を助けます。立派に育ったカブトムシは困っている難民の方たちを助けていきます。カブトムシの命を育てながら、難民の生活を支える。その活動を14年続けてきました。 カブトムシを育てることは「神の国」を作る、小さなお手伝いだと思っています。


農業を営んだり、虫を育てている人は少ないかもしれません。けれども、神様が働いていることを感じることはあるでしょう。 また、身近なところで神の国を作るお手伝いもできます。 家庭、職場、社会の中で、神様の働きを感じ、神の国を地道に作っていきましょう。 イエス様の憧れ、神の国を築いていきましょう。


主の祈りで「み国が来ますように」と願いますが、「み国」「神の国」はイエス様を突き動かた望みをまとめた祈りです。イエス様の中で燃やしていた火です。私たちにも「み国」へ火が燃えるように主の祈りを唱えましょう。

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