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年間第32主日 神様の国を作りたい

福音朗読:マタイによる福音 25:1〜13

 

神様の国を作りたい:強い気持ちが“人にあげられない油” 「四ッ谷おにぎり仲間」


今日は、賢い乙女五人と賢くない乙女五人のたとえ話です。この箇所を読んだ時、神父さんは「あれ?」と思いました。「賢い乙女はせこいなぁ。ケチらないで少しくらい、“油”を分けてあげたらいいのに!」と思いました。でもこの“油”は、人に分けられないもののようです。この“油”はなんなのか?考えてみました。


イエス様が「できて欲しいな」と思っていたのは「み国」「神様の国」です。どうしてそのことがわかるかというと、イエス様が聖書で100回も「み国」「神の国」と言ってるからです。

拝領の歌“マラナタ”でも「主のみ国が来ますように」と歌います。「み国」「神様の国」が作りたい、イエス様はずっとそう思っていました。


子どもとともにささげるミサ 子どもたちに献米されたお米をみせる
子どもたちに献米を見せて、持ってもらいました

では、どうなったら神様の国はできるでしょうか? 

昨日の夜、神父さんは路上生活者、お家がなくて外で暮らしている方におにぎりを渡してきました。「四ッ谷おにぎり仲間」という教会の活動グループの人たちと一緒でした。

この「おにぎり仲間」もう10年以上、毎週土曜日、100人くらいの方に食べ物「おにぎり」を配りに出かけています。とっても大きなおにぎりで、みんなが食べるおにぎりの3〜4倍くらいあると思います。

神父さんは「どうぞ」とおにぎりをお渡ししてきました。でも、おにぎりを作るにはたくさんの準備が必要です。「四ッ谷おにぎり仲間」には5つのチームがあります。

 

献米(けんまい)班(チーム)

おにぎりのお米をいただく係です。お米10キロを持ってきてくださったり、送ってきださったりするお米を大事にしまっておきます。おにぎりには、梅干し、ノリもあった方が美味しいよね。海苔と梅干しのご寄付も募っています。


製作班(チーム)

大きなおにぎりを作る係です。100個分を毎週作る人たちです。午後1時くらいからパントリーで作っています。夏、パントリーは暑くて汗びっしょりになって作ってくれます。


訪問班(チーム)

おにぎりを配る係です。土曜日の夕方、5つくらいのコースに分かれて、おにぎりを配りにいきます。おにぎりを手渡す時には「お元気ですか?」「何か困っていることはないですか?」とお声をかけます。

中には「コロナのワクチンを受けたい」と言われる方には、

福祉班(チーム)の人たちは、ワクチン接種の注射を受けられるようにお手伝いもされました。

国が生活を助ける「生活保護」が受けられるようなお手伝いもされます。


編集班(チーム)

おにぎりをお渡しするとき「おにぎり通信」というお手紙をお渡しします。最近起きたこと、嬉しいことをニュースにしてお渡しします。毎週楽しみにしている方もおられます。

 

「四ッ谷おにぎり仲間」にはこのように5つの班(チーム)があります。たくさんの方が準備して、協力して、神父さんが手渡したおにぎりになっています。


四ツ谷おにぎり仲間 おにぎりを配りに行きました
四ツ谷おにぎり仲間の活動に向かった八重洲中央口

おにぎりは「どうぞ」と言って手渡せます。ポンと渡せます。でも5つのチーム「四ッ谷おにぎり仲間」はポンとは渡せません。たくさんの人が色々考えて、大事に育てて、ここまできました。

聖書のお話に戻ります。 分けてあげられない“油”は「み国」「神様の国」を作る力だと思います。だから、人には分けてあげられない。おにぎりは、ポンと渡せるけど、「み国」を作る力はポンと人にはあげられません。


「四ッ谷おにぎり仲間」は賢い乙女だと思います。分けてあげられない「油」を持っています。イエス様が憧れた「み国」「神様の国」を作るためにずっと用意してがんばってきました。


教会では、困っている方たちにみんなの大好きな「カレー」をお渡しする、カレーの会があります。月曜日の朝、200人以上の方が教会でカレーをいただきに来られます。


神父さんの難民支援のカブトムシも「ポン」とはできません。東日本大震災の年から始まってもう13世代目です。準備して、協力して、少しずつ広がります。

子ミサも、イエス様が憧れた「神様の国」。子ミサチーム、手話グループも含めて「み国」を作るグループでできています。


賢い乙女たちは「神様の国を作りたい」強い気持ちをずっと持っていました。みんなも、神様の国ができてほしい、強い望みを持って、お手伝いしていきましょう。



  

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