教会はもう直ぐ、待降節といって、イエス様の誕生をお迎えする準備を始めます。その前、11月になると、ちょっと怖い聖書が読まれます。「天地は滅びる」とか心配なことを言ってます。神父さんにも、11月になると怖い思い出があります。「心配だなぁ」「大丈夫かなぁ?」 今日はそんなお話です。
神父さんが東京に来るまで、山口県で幼稚園の園長先生をしていました。「モンテッソーリ教育」の幼稚園でした。「モンテッソーリ教育」は頭で考えるだけじゃなくて、目で見たり、触ったりして覚えます。将棋の藤井聡太さんもモンテッソーリの幼稚園でした。「お仕事」って言うんだけど、「日常生活」「感覚」「数」「言語」「文化」の教え方を習います。5つの試験に合格した先生たちが幼稚園で教えます。神父さんも若い女の先生たちと一緒に、2年間お勉強しました。
(参考:日本モンテッソーリ協会(学会))
お勉強の1年目は、毎月、1週間、ホテルに泊まってします。月曜から金曜までお勉強して土曜日には、「総練習」と言って、お勉強したことがちゃんとできるか、テストみたいのがあります。モンテッソーリ教育では「提供」と言うんだけど「はい、あなたしてみて下さい」と当てられます。11月の時は「当てられたらどうしよう?」と心配で夜も眠れなくなりました。
そして、土曜日の朝、教室に行ったけど、心配で気持ちが悪くなって、トイレで「ゲホゲホ。(ゲボしそうで)」してました。(笑?) しばらくして、お席に戻ると、テストは別の先生がしていました。 お休みの時間になったら、みんなが「大丈夫? 大丈夫?」と心配してくれました。心配してもらったのは、神父さんが最初にテストに当てられたけど、トイレから帰ってこなかったからでした。 神父さんは、恥ずかしくなりました。代わりに当てられた先生に「ごめんなさい」の気持ちでした。本当は、神父さんのテストなのに、代わりの人がしてくれてました。神父さんはフラフラでした。「もう、ダメかなぁ?」 「やめようかなぁ?」と思いました。でも、山口天使幼稚園の先生たちが励ましてくれました。それから、テレビを見るのも我慢して一生懸命お勉強しました。そして、最後は試験に合格できました。園長先生にもなれました。幼稚園のお友だちと楽しく過ごせました。
神父さんがカブトムシを一生懸命育ててるけど、カブトムシは、モンテッソーリ教育の「文化」の領域です。図鑑で見るだけじゃなくて、本当に育てるからね。カブトムシからカマキリ先生にもなれました。
もし、トイレでゲホゲホして、「もうだめだ!」と思って諦めてたら・・・カマキリ先生には・・・「なれなかった」 頑張ったから・・・カマキリ先生に「なれました」
みんなも「怖かったり」「大変だなぁ、嫌だなぁ」と思うことがあるかもしれないけど・・・そんな時に、「諦めない」。もう少し頑張る。そうしたら、後で楽しいことが待ってます。神父さんも、初めはモンテッソーリのお勉強、「やりたくないな」と思ったけど・・・続けたから、みんながわかる話し方を勉強できました。 カマキリ先生になれました。これも、トイレでゲホゲホして、辛かったけど、諦めなかったからです。
11月になると、カッコ悪かったトイレのことを思い出します。でも、「大丈夫」でした。神様はみんなのところに来てくれます。神様はみんなのことを「よく頑張った」と励ましてくれます。
そう信じて、クリスマスを向ける準備をしましょう。
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